コラム
寝具とお身体の関係(ベッド編) ― 質の高い睡眠は「寝返り」で決まる ―

みなさま、こんにちは。ワラビー整体院院長のジョーです。
前回のコラムでは、身体の要である「骨盤」についてお話ししましたが、今回はその続きとなる内容です。
テーマは、みなさまが毎日必ずお世話になっている「寝具(ベッド)」について。
突然ですが、皆さんは普段どういったタイプのベッドを使っていますか?
「包み込まれるような、ふかふかの柔らかいベッド」を使っていませんか?
そして、朝起きた時に「腰が痛い」「疲れが取れていない」と感じることはないでしょうか。
実は、その不調の原因は、良かれと思って選んだ「柔らかい寝具」にあるかもしれません。
1.寝具選びの最優先事項
寝具売り場に行くと、「極上の柔らかさ」「雲の上の寝心地」といった言葉に惹かれてしまいますよね。
確かに、横になった瞬間の心地よさは魅力的です。
しかし、整体師の視点から言わせていただくと、寝具選びで最優先に考えていただきたいのは「柔らかさ」ではありません。
①「寝返りが打てるかどうか」が鍵
質のいい睡眠をとるために絶対に必要な条件、それは「寝返りがスムーズに打てる環境かどうか」です。
私たちは睡眠中に何度も寝返りを打ちます。
これは、同じ姿勢が続くことで血流が滞ったり、体温がこもったりするのを防ぐための、身体にとって非常に重要な生理現象です。
寝返りが打てないと、筋肉が固まり、疲れが蓄積してしまうのです。
2.なぜ「柔らかすぎる」といけないのか?

では、なぜ「柔らかいベッド」だと寝返りが打ちにくくなるのでしょうか。
これには、前回お話しした「骨盤」と「身体の重さ」が関係しています。
①腰(お尻)は身体で一番重い
人間の身体の中で、一番重たいパーツはどこだと思いますか?
頭も重いですが、実は内臓や骨盤が詰まった「腰(お尻)周り」が最も重量があります(全体重の約44%)。
②腰が沈むとどうなる?
ベッドが柔らかすぎると、一番重い「腰」の部分だけがズブズブと深く沈み込んでしまいます。
すると、身体が「く」の字に折れ曲がったような姿勢になります。
寝返りというのは、腰(骨盤)を回転軸にして行う全身運動です。
しかし、その軸となる腰がベッドに埋まって固定されてしまうと、どうなるでしょうか?
骨盤がロックされた状態になり、スムーズに転がることができなくなってしまうのです。
その結果、無理な力を使って寝返りを打とうとしたり、あるいは寝返りが打てずにずっと同じ姿勢で固まってしまったりして、腰や背中に大きな負担がかかり続けます。
3.理想は「硬め」の寝具

睡眠中のお身体への負担を減らすためにおすすめなのが、「硬め」の寝具です。
①敷き布団・ベッドは「硬め」を選ぶ
腰が沈み込みすぎず、背骨が自然なS字カーブを保てるような適度な硬さ(反発力)があるものを選びましょう。
- 敷き布団の場合:畳やフローリングの上でも底付き感がない、しっかりとした硬さのもの。
- ベッド(マットレス)の場合:低反発よりも「高反発」タイプや、コイルがしっかり入った硬めのもの。
硬めの寝具は、沈み込みを防いで骨盤を支えてくれるため、少ない力でコロッとスムーズに寝返りを打つことができます。
②身体のSOSを見逃さないで
「朝起きたときに、首が痛い」
「背中が張っている」
「起き抜けから腰が重だるい」
もし、こうした症状があるなら、それは寝具が身体に合っていないサインかもしれません。
まくらを見直す方も多いですが、身体全体を支える「敷き寝具」の影響力はそれ以上に大きいです。
4.まとめ

人生の3分の1は睡眠時間と言われています。
その長い時間を過ごす場所が、身体を回復させる場所になるのか、それとも負担をかけ続ける場所になるのかは、寝具選びにかかっています。
「柔らかい=気持ちいい」というイメージを一度捨てて、「寝返りのしやすさ」を基準に選んでみてください。
もちろん、骨盤自体がゆがんでいると、どんなに良いベッドでも寝返りが打ちにくくなります。
「寝具を変えても良くならない」「自分に合う寝具がわからない」という方は、まずはワラビー整体院でお身体の土台である骨盤を整えることから始めてみませんか?